沈黙のトポス〜反解釈とネガティブ・ケイパビリティ
序章:語らないという行為の意味 私はSNS、とりわけX(旧Twitter)の世界に身を置く中で、沈黙とは単に「何もしない」ことではなく一つの行為だと感じることがある。情報と声が飛び交うタイムラインにおいて、何も語らずにい…
序章:語らないという行為の意味 私はSNS、とりわけX(旧Twitter)の世界に身を置く中で、沈黙とは単に「何もしない」ことではなく一つの行為だと感じることがある。情報と声が飛び交うタイムラインにおいて、何も語らずにい…
序章:震えから始まる問い 人はなぜ震えるのであろうか――深い感情の高まりや、予期せぬ出来事に直面したとき、私たちの内側に走る微かな震え。それは理性では捉えきれない何かに触れた印であり、問いの芽生えでもある。本論考は、この…
現代と過去の狭間で 柔らかな冬の日差しを背に劇場の扉をくぐれば、そこはまったく別の世界だ。 真昼の現実と、16世紀の亡霊たちが今まさに蘇ろうとするステージ。その境界で耳を澄ますと、かすかな調弦の音が空間に満ち、観客のざわ…
序論:震える世界と観測の謎 我々の住む物理世界は、量子レベルでは確定せず「震える」ように揺らいでいる。量子力学によれば、粒子は観測されるまで明確な状態を持たず、確率的に重ね合わされた状態(波動関数)として存在する。この震…
はじめに:記憶をつなぐ日記と身体 ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』は、記憶障害を抱える脳外科医・川内ミヤビ(杉咲花)の日記を通じて日々を紡ぐ物語だ。 杉咲花&若葉竜也『アンメット』見逃し配信で新記録を樹立…
はじめに: 数学的構造の眼で舞台を観る 20世紀最高のオペラ歌手マリア・カラスが現役引退後に行った伝説のマスタークラスを題材にした舞台『マスタークラス』。 2025年に再演された日本版(森新太郎演出)では、元宝塚歌劇団ト…
はじめに NHK連続テレビ小説『おむすび』(2024年後期)は、「ギャル」と「栄養士」という一見かけ離れた二つの世界を一人のヒロインで描いた、朝ドラ史上異色の作品だった。 2024年度後期連続テレビ小説「#おむすび」放送…
空の彼方に 2019年の冬、私が、生命力を削りながら観ていたドラマがある。 その作品の題名は、『おっさんずラブ-in the sky-』。 この投稿をInstagramで見る 【公式】おっさん…
「轟さん」問題 先日、松岡宗嗣さんのツイートを発端として、ロコンドのPR動画に批判が向けられるという事態が起きた。 宮迫博之さん扮する「轟さん」という2000年代のキャラクターが”復活”しているそう。女性嫌いで男性が好き…
「LGBTドラマ」の潮流 ここ数年で、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの総称)という言葉は、認知度が急速に上昇したように思う。 日本最大のイベントである「東京レインボープライド」(TRP)…